葬式の夢の心理学的な意味3つ

葬式の夢を見ると、悲しい気持ちになったり不安になったりするのですが、基本的に吉夢です。というのも、ユング心理学的には、死は常に再生とセットですので、葬式が行われているということは、同時に新しい何かが生み出せたり、始められるサインです。

具体的なケース毎に意味合いを解説します。

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葬式に出てきた人が、実際に危ないケース

夢の中で葬式をあげられていた人が、現実でも入院していたり、危篤な状況の場合は、その人が亡くなりそうな今の状況に対する「悲しさ」を夢の中で浄化しようとしている現れです。ひょっとしたら看病で忙しく、悲しさを感じるどころではない状況かもしれません。

自分の中の悲しさをクリアにした上で、生きているうちに出来る事をやっておきたいという自分から自分へのメッセージ。

自分の葬式の夢

葬式の夢の中で、最も多いのが自分の葬式に自分が出席しているケースです。

意味合いとしてはシンプルに死=再生で、これまでの自分を変えて、新しい自分を作っていきたい思いの現れです。自分自身の考え方や状況、価値観、人との関わり方等を一旦ゼロにして、新しいやり方を築いていきたいというメッセージ。転職を考えていたり、恋人・配偶者との関係を変えたいと感じている時に見やすいです。

通常自分を変化させる時には抵抗感や葛藤が強いのですが、自分の葬式に出席出来ていますので、そんな変化しようとしている自分を、客観的に落ち着いて見れている状態です。

自分以外の人の葬式の夢

意味合いとしては2つあって、1つ目はその人と自分との関係性を新しくしていきたいという思いの現れです。それまでの恋人や好きな人、父や母との関係性や付き合い方を終わらせて(=死)、新しい関係性を築いていきたい、いけるというメッセージ。

2つ目は、自分自身のその人のような所が変化しつつあるという意味合いです。どちらかというと、関係性の薄い人の葬式を見た場合は、こちらの意味合いの事が多いです。もしその人のイメージが、「堅実な人」であれば、ご自身の中の堅実な部分が強くなっているのかもしれませんし、逆にチャレンジ性が高まっている事もあります。

よくあるケース毎に解説します。

父親、親戚の葬式

この場合は、自分自身と父親や親戚との関係性を変えていきたい場合に見る事が多いです。例えば、それまでは父親に決めてもらったり、父親に対して言いたい事を抑える事が多かったけれど、それはもう嫌なのでこれからは自分で選択・決断したり、思った事を出来るだけ言うようにしたいという心理状態の時等に見やすいです。

それまでの関わり方・関係性を一旦ゼロにして、新しい関係性を築いていきたいという自分から自分へのメッセージですね。そのイメージが葬式となって夢に現れています。

恋人や元彼、好きな人、片思いの人の葬式

この場合も上に同じく、その人と自分自身の関係性を新しくしていきたい、新しく変えられる時期という自分から自分へのメッセージです。ヤフー知恵袋で相談されていたケースを紹介します。

片思いの彼のお葬式の夢をみました。私は遺影をみて死んだのが彼だと確信した瞬間泣きわめきました。

今その彼との関係は色々あってあまりよくはなく、連絡もとってなく、私は大好きなのに諦めなければいけない状態です。この状況でなぜ彼のお葬式の夢を見たのでしょうか(´・_・`)

引用元:ヤフー知恵袋

好きな人の事を諦めなければならない悲しさを、夢でクリアにしようとしている状態だと感じます。今までの好きな気持ちを諦めて(=葬式)、新しく切り替えられる時期という自分から自分へのメッセージではないでしょうか。その上で、彼に対して悔いの残らないように、今出来る事を何かやっておきたい思いが強いのかもしれません。

既に亡くなっている人の葬式(葬式から数日後に、故人が夢に出てくる)

この場合は、その人が亡くなった悲しさを抑えていて、その悲しさが夢で葬式となって現れている場合があります。

特に亡くなってすぐの時は、実際の葬式や手続きで忙しく悲しさを感じる隙もない事が多いです。誰かにその人との思い出をしっかりと話して、いなくなった悲しさをクリアにして欲しいという自分から自分へのメッセージ。

もしくは、自分自身の中のその人のような部分が、何らかの変化を起こしている場合もあります。

知り合い程度の人の葬式

この場合は、例えば知り合い程度の人が学校の先生であれば、「先生のようなイメージの人と新しい関係性を築いていきたい」という思いの現れの事もありますし、ご自身の中のその人のような部分が変わってきている場合もあります。

知らない人の葬式の夢

この場合は、ご自身の大きな変化を現しています。

というのもユング心理学では、知らない人は自分自身の中の認められない・受け入れられない思いを現すからです。例えばもの凄く真面目な人は、休んだりゆっくりすると罪悪感が強く、無意識のうちに「常に一生懸命でなければならない」といった思いが強くなっている事があります。

本音では「休みたい、休む必要がある」と思っていても、「常に一生懸命でならなければならない」という思いがそれを打ち消していて、自分の中の「休みたい」という思いが受け入れられていない状態です。

これが度を過ぎると過労死にも繋がるのですが、そういった部分を変えていきたいという自分から自分へのメッセージです。

まとめ

葬式というと良いイメージが無いので、この夢をみると不安になりやすいのですが、全般的に吉夢です。新しいステップアップの時の区切り(儀式)として出てきやすい夢です。

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  • この記事を書いた人

井上 隆裕

2004年よりプロの心理カウンセラーとして活動。ユング心理学をベースとした自己理解を深めるための夢分析、アートセラピーが得意。 2013年に独立開業。ジョイカウンセリングスクール代表。 運営者情報

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